理事長挨拶

一般社団法人HCPIコンソーシアム 中島理事長

本年(平成28年)5月の通常総会にて、藤井前理事長(東京理科大学)の後任として理事長の重責を担わせていただくこととなりました。今後2年間、微力を尽くす所存ですので、よろしくお願いいたします。

コンソーシアムの運営には、発足当初から理事・監事として関わり、準備段階を含めると約6年間にわたってHPCIの設立・発展とともに歩んできたことになります。この年月を振り返ると、当初はヨチヨチ歩きであったHPCIやコンソーシアムが、「京」を中心とした多数の計算資源の上で多種多様な計算科学研究を展開する場として、またそれを支えるコミュニティの意見集約組織として、順調に機能するようになったことに感慨を覚えます。しかしこの「順調に機能」している状態は、得てして局所最適であることを意味し、環境の変化への機動的な対応や真の最適解への到達を妨げかねないことを、心しておかねばなりません。

実際、HPCIの要石である「京」の引退へのカウントダウンは始まっており、Flagship 2020によるポスト「京」の完成までの空白期間はもちろん、完成後の利用期間においても、これまで「順調に機能」してきた枠組が通用する保証はありません。さらにポストポスト「京」までも視野に入れると、いわゆるポストムーア時代の到来に備える必要があり、高性能計算自体の「順調な機能」が前提として成り立つかも不透明になりつつあります。

このような状況下でコンソーシアムには、今後のHPCIの構築・整備・運用を始めとするさまざまな課題に対して、これまで以上に大胆な提言や問題提起を行うことが求められていると感じています。HPCIを支える当事者として、実現性・実効性を伴う提言が求められるのは当然ですが、これを摩擦・抵抗が最小のものと捉えることなく、場合によっては一定の摩擦・抵抗が生じるようなものであっても、我が国の高性能計算にとって最良の選択肢を常に提示していくべきであると考えています。このような大胆な提言・問題提起のためには、会員の皆様はもちろん、コミュニティ内外の方々と議論する場を数多く設けることが重要です。藤井前理事長が昨年度導入された理事会の会場に会員や関係者の方々をお招きして理事と議論する会や、コンソーシアム発足当初に数多く実施したタウンミーティングなどを通じて、理事会と皆様との間での活発なコミュニケーションを図りたいと思っております。

今後2年間、理事一同が力を合わせて、会員の皆様とコミュニティのために全力を尽くして参りますので、皆様のご支援・ご協力をよろしくお願いいたします。

ページのトップへ