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一般社団法人 HPCIコンソーシアム
ユーザー視点のインフラ構築を目指して
コンソーシアムの概要 コンソーシアムの概要

設立までの経緯

次世代スパコン計画は平成18年度に発足したが、当初目標は、以下の三つでした。

  1. 世界最先端・最高性能の「次世代スーパーコンピューター」の開発・整備
  2. 次世代スパコンを最大限利活用するためのナノ及びライフ分野のグランドチャレンジアプリケーションの開発・普及
  3. 次世代スパコンを中核とする世界最高水準のスーパーコンピューティング研究教育拠点(COE)の形成

平成21年11月13日の行政刷新会議事業仕分けにおいて、スパコン開発のも目的や国民に対する説明の観点から厳しい批判を受け、幅広い意見が巻き起こりましたが、最終的に、平成21年12月16日の4大臣合意を経て、HPCI計画(革新的ハイパーフォマンス・コンピューティング・インフラの構築)へと修正された上で継続が認められました。

HPCI計画は、次世代スパコン「京」を中核とし、多様なユーザーニーズに応える革新的な計算環境を実現するHPCI(革新的ハイパフォーマンス・コンピューティング・インフラ)を構築するとともに、この利用を推進するもので、二つの柱からなります。第一は、「京」を中核とし、全国のHPCリソースを連携するHPCIシステムの構築です。第二は、計算科学技術関連コミュニティを結集するHPCIコンソーシアムを形成し、この主導によりHPCIを構築・運用することです。

平成22年4月に文部科学省中川副大臣(当時)の下にHPCI検討ワーキンググループが設置され、HPCIシステムとコンソーシアムのグランドデザインを計算科学技術コミュニティとしてとりまとめることが任務とされました。同ワーキンググループでは平成22年5月に検討結果と取りまとめ、「HPCIとこの構築を主導するコンソーシアムのグランドデザイン」(平成22年5月26日)として公表しました。
この報告書に基づき、平成22年7月には文部科学省の公募に応じた38機関により「準備段階HPCIコンソーシアム」が形成され、(1)コンソーシアムのあり方、(2)HPCIシステムの具体像、課題選定のありかた、(3)産業利用の促進、ユーザ支援 等々にわたる検討が行われました。その結果は、最終報告書「HPCIのその構築を主導するコンソーシアムの具体化に向けて」(平成24年1月30日)として取りまとめられ、国に対する提言とされました。

一般社団法人HPCIコンソーシアムは以上の経緯を経て、平成24年4月に設立され、同年6月に第一回総会を開催するに至りました。

一般社団法人HPCIコンソーシアムの概要

一般社団法人HPCIコンソーシアムの理念は次のとおりです。

  • 計算科学技術に関わる全ての者(計算科学技術関連コミュニティ)に開かれたものであること。
  • 我が国の計算科学技術振興の中心となり、世界最高水準の成果創出と成果の社会還元を目指して協力して活動すること。

一般社団法人HPCIコンソーシアムは、法人の形態を取ることによって、責任ある体制を確立することを目指している。会員は、正会員とアソシエイト会員の二種類からなり、前者からの会費により法人を運営します。

会員の定義は次のとおりです。

一般社団法人HPCIコンソーシアムは、次の事項について、計算科学技術コミュニティの幅広い意見を集約し、その推進を図るとともに、その実現を図ることを目的として国及び関係諸機関へ提言を行います。

  • HPCIシステムの整備と運用
  • HPCIシステムの整備と運用の基本方針

    課題選定及び利用者支援の基本方針

    運用と利用の状況の把握と国に対する要望のとりまとめ

  • 計算科学技術の振興
  • 我が国全体の計算機資源の有効活用と整備のあり方の基本方針

    計算科学技術及び応用技法の醸成・拡大

    新たな分野やコミュニティの開拓

    人材育成

    海外の関連組織との連携

  • 将来のスーパーコンピューティング
  • このような活動と国におけるHPCI計画推進との関係を次に示します。

一般社団法人HPCIコンソーシアムの運営は、総会と理事会により行われます。

総会は全ての正会員から構成され、会員の議決により法人の意思決定が行われます。アソシエイト会員は議決権はもちませんが、総会に出席して意見を述べることができます。

理事会は、総会によって選任された理事から構成され、理事長及び副理事長は総会の提案に基づき理事会に置いて定められます。理事会は総会の議決に基づく業務を執行します。