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一般社団法人 HPCIコンソーシアム
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理事長新年挨拶(中島 浩)

中島浩

みなさま、あけましておめでとうございます。メルマガを出すにあたり、理事長として最初のご挨拶をさせていただきます。このメルマガは、より多くの方にHPCIコンソーシアムの活動を知っていただく場を目指したものです。HPCIについては関連各機関がさまざまに情報発信していますので、他では手に入らない情報をと考えていますが、初回ですので、コンソーシアムの構成と最近のHPCIの状況をお話させていただきます。コンソーシアム設立に関する詳細はコンソーシアムHPの「設立までの経緯」をご覧ください。

HPCIコンソーシアムは平成24年5月に発足し、現在、利用側であるコミュニティ機関の代表と資源提供に関連するシステム構成機関の代表からなる計38名の正会員、そして議決権を有しない機関代表であるアソシエイト会員15名から構成されています。一般社団法人は「組織」をメンバーとはできないため、機関の代表がコンソーシアム会員を構成する形をとっています。

成り立ちは平成22年4月に文部科学省に設置されたHPCI検討WGにさかのぼります。このWGがとりまとめた「HPCIシステムとコンソーシアムのグランドデザイン」に基づき、38機関による「準備段階コンソーシアム」が形成されました。そして、計算科学・計算機科学のコミュニティとして、主体的に「HPCIのその構築を主導するコンソーシアムの具体化に向けて」(平成24年1月)をとりまとめ、その考え方が京を中心としたHCPI利用やコンソーシアムの今の姿に反映されています。

現在、京を運営するのは理化学研究所計算科学研究機構(AICS)です。京が、いわゆる共用法の対象となったため、利用促進の窓口は一般社団法人高度情報科学技術研究機構(RIST)が担うこととなりました。当初の考え方から少し変わり、現状ではコンソーシアムは意見交換会などを通じてボトムアップの議論をとりまとめ、さまざまな提言をする組織と位置づけられています。そして、その意見は国、AICS、RISTなどの活動に十分に反映されてきました。コンソーシアムは、現在が1期2年の第2期終盤にあたります。

さて、2016年はHPCIにとって重要な年です。京の一般運用が開始されて3年が経過し、利用や運用支援の総括に対する中間評価が2016年度に実施されると聞いています。ポスト京システムに関しては、フラッグシップ2020というプロジェクトの元で、文科省の委員会等で議論が進んでおり、まもなく基本設計フェーズの評価報告書が出ます。順調であれば、この後、試作・詳細設計フェーズへと移行します。アプリ成果については、5年間走ってきた5つの戦略プログラムが2015年度で終了し、ポスト京に向けて昨年から動き始めた9つの重点課題プログラムが本格化します。一方、戦略プログラムは、2016年度に京利用の初期5年間の成果が十分かの評価を受けることになります。

ポスト京が動き始めるのは最速でも2020年です。それまでの5年程度は、京と京をしのぐ性能を有するマシンも今後導入される予定の大学等の情報基盤センターのシステムがHPCIの主たる計算リソースとなります(各大学の将来計画(案)はコンソーシアムホームページ5月27日づけのお知らせを参照)。この時期、日本のHPCIは一時的にピラミッド型から八ヶ岳型に変化し、増え続ける計算要求を満たすためには、大学等の計算リソースをこの5年間どのように提供いただくかが重要な要素となってきます。さらにポスト京の導入前に京のリソースが使えなくなるため、いわゆる第二階層のみがHPCIリソースとなる時期も来ます。現在、難しい舵取りとなる今後5年間の進め方を理研に設置していただいたWGを中心に議論しているところで、コンソーシアムとしてはこの春のとりまとめを目指しています。

コンソーシアムは単に会員の利益代表ではなく、広く計算科学・計算機科学分野でHPCに興味を持たれる研究者すべてを代表して、望むべき将来のHPCIの姿を見据えた議論をする場です。どのようにしたら会員の背後におられる膨大なコミュニティの多様な意見を聞くことができるのか、理事会前後の懇談会などで議論をしています。結局はみなさまから積極的に意見をいただくことが最善です。コンソーシアムのHPや各会員から展開される情報に目配りいただき、意見交換会などの場を通じた積極的な意見提出を心からお願いして、年最初のご挨拶に代えさせて頂きます。